エニイ・ギブン・サンデー』

数あるアメフト映画の中で一番熱い作品と言えばやはりこれでしょう. 観客減でし... 数あるアメフト映画の中で一番熱い作品と言えばやはりこれでしょう. 観客減でしかも連敗続きの弱小チームを立て直すべく熱く燃える堅物コーチとチームの身売りも視野に入れた経営を展開する若き女性オーナーとの葛藤を中心に、ハンディカメラを駆使した緊迫感ある試合シーンを楽しめる作品だと思います. 日本人には馴染みの浅いアメフトですが、確かにルールはややこしいです. でも「格闘技でもある球技」と称されるだけに一度その魅力に取り付かれるとこれがすごく面白いのです. パスかランか、それともQBが自ら走るのかなど選手の動きを見ては予想しながら試合展開を見るこの面白さ. 他の球技とは一味も二味も違う魅力です. さてそんなアメフトを扱った映画はたくさんあれども、この映画が特に面白いのはそのアメフトに対する様々な熱意がいろんなシーンから伝わってくるからなんです. 堅物コーチのアル・パチーノは「必ず日曜日はまたやってくる」という言葉を巧みに使い低迷するチームを鼓舞し、キャメロン・ディアスは父から受け継いだ仕事を果たそうと躍起になります. ベテラン選手のデニス・クエイドは引退説とケガとの戦いながら試合に出続けようとしますし、新人のジェイミー・フォックスは数少ないチャンスをモノにしようと目立つプレーを選択するなど、各キャラクターがアメフトというものを通して自分の熱い想いを表現しようとする様がなんとも格好いいのです. そしてそんな猛者たちを温かく見守るのがチャールトン・ヘストンというのも映画的になんとも憎い演出です. ジェームズ・ウッズの悪徳医師も板についた演技でしたが、やはりチャールトン・ヘストンのオーラには敵いませんでしたよ. でもこの映画で一番熱かったのはやはりオリバー・ストーン監督でしょう. 監督自身アメフトにかなり詳しいらしく、なんとこの作品では解説者役で何度も登場する始末. まさにTV局各社に自分を解説者として呼んで! と訴えかけているような印象を受けましたよ. ただ個人的にはいくらオリバー・ストーン監督がアメフトに詳しいと言えども、実況しながら解説もできる関西限定タレント・タージンさんには敵わないと思うのですが、本当のところはどうなんでしょうか? 深夜らじお@の映画館 は現在『アイシールド21』でアメフトを勉強中です.